食洗機を選ぶ前に確認したい2つの前提条件
食洗機の導入を考えたとき、まず気になるのは「自分の家にはどんなタイプが合うのか」という点ではないでしょうか。実は機能やメーカーを比較する前に、確認しておきたい前提条件が2つあります。ここを飛ばして選んでしまうと、購入後に「設置できなかった」という後悔につながりやすいため、最初に押さえておきましょう。
設置場所を採寸する
卓上型を検討している場合は、設置予定スペースの幅・奥行き・高さに加えて、ドアを開けたときの奥行きまで採寸しておくことが欠かせません。上下に開くタイプと前に開くタイプでは必要なスペースが異なるため、実際にドアを開いた状態を想定して確認しましょう。シンク横に置く場合は、調理スペースがどの程度残るかもあわせてチェックしておくと安心です。
キッチンの工事可否を確認する
ビルトイン式を検討する場合は、システムキッチンかどうか、キッチン下のスペースに収まる寸法があるかを確認する必要があります。賃貸住宅の場合は原状回復の観点から工事自体が難しいケースも多いため、契約内容や管理会社への確認を先に済ませておくとスムーズです。
ビルトイン式と卓上型、どちらが向いているか
食洗機には、キッチン下に組み込む「ビルトイン式」と、キッチン上に置く「卓上型」の2つのタイプがあります。どちらが向いているかは住まいの条件やライフスタイルによって異なるため、それぞれの特徴を比較しながら整理していきましょう。
ビルトイン式のメリット・デメリット
- キッチンの調理スペースを圧迫しない
- 卓上型に比べて庫内容量が大きく、家族分の食器をまとめて洗いやすい
- 給水・排水がキッチンの配管と直結しているため、給水の手間がかからない
- 導入には工事が必要で、初期費用が高くなりやすい
- 賃貸住宅では後付けが難しい場合が多い
卓上型のメリット・デメリット
- 工事不要で導入しやすく、賃貸住宅でも設置できるモデルが多い
- 引っ越しの際に持ち運べる
- ビルトイン式に比べて価格帯が幅広く、選びやすい
- 庫内容量がビルトイン式より小さく、大きな鍋やフライパンが入りにくいことがある
- 設置スペースがキッチンの作業台を占有する
タイプ別比較表
| ビルトイン式 | 卓上型 | |
|---|---|---|
| 工事の要否 | 必要 | 不要な機種が多い |
| 庫内容量の目安 | 大きい | やや小さい |
| 賃貸での導入 | 難しいことが多い | 選択肢が多い |
| 持ち運び | 不可 | 可能 |
工事ができる住まいならビルトイン式、賃貸暮らしなら卓上型が選びやすくおすすめです。たとえば、新築やリフォームのタイミングであれば費用面でビルトイン式を組み込みやすく、賃貸暮らしやまず試してみたい場合は卓上型から検討するご家庭が多い傾向にあります。引っ越し予定の有無など、ライフスタイルの変化も判断材料に加えてみましょう。
卓上型を選ぶなら要チェックの給水方式
卓上型を選ぶ場合、もうひとつ確認しておきたいのが給水方式です。卓上型には主に「分岐水栓式」と「タンク式」の2種類があり、どちらを選ぶかで日々の使い勝手が大きく変わります。
分岐水栓式の特徴
蛇口に分岐水栓を取り付け、そこから直接給水するタイプです。給水の手間がかからず、タンク式に比べて洗浄力や乾燥力に優れた機種が多いのが特徴です。ただし、蛇口の形状によっては分岐水栓を取り付けられない場合があるため、事前の確認が必要です。賃貸住宅では取り付け工事について管理会社や家主に相談しておきましょう。
タンク式の特徴
使用のたびにタンクへ水を入れて使うタイプです。蛇口の工事が不要なため、分岐水栓の取り付けができない住まいでも導入しやすいのが利点です。一方で、使用のたびに給水する手間がかかる点はデメリットといえます。設置場所を自由に選びやすいので、シンクから少し離れた場所に置きたい場合にも向いています。
失敗しないための機能面の選び方5つのポイント
タイプが決まったら、次は機能面での比較です。同じタイプの食洗機でも機能によって使い勝手が大きく変わるため、以下の5つのポイントを確認しておくと選びやすくなります。
乾燥機能の有無
乾燥機能がついていれば、洗浄後に食器を拭く手間を省けます。乾燥まで任せたい場合は必須の機能といえるでしょう。電気代を抑えたい場合は、乾燥の有無をコースで選べる機種を選ぶと、必要なときだけ使い分けられて便利です。
お手入れのしやすさ(残さいフィルター)
食洗機は毎日使うことが多い家電だからこそ、お手入れのしやすさも重要な比較ポイントです。残さいフィルターに汚れをしっかりキャッチできるモデルであれば、フィルター掃除だけで庫内を清潔に保ちやすくなります。
稼働音への配慮
寝室とキッチンが近い間取りの場合は、稼働音が控えめなモデルを選ぶか、就寝前ではなく日中に運転するなどの工夫を検討しましょう。食洗機の稼働音は機種によって差があるため、比較検討の際に見落としやすいポイントです。
脱臭・除菌機能
カレーや揚げ物などニオイの強い食器を洗った際、庫内にニオイが残ることがあります。脱臭機能があればニオイの発生を抑えやすく、除菌機能があれば衛生面でも安心感が高まります。小さな子どもがいる家庭では検討しておきたい機能です。
電気代・水道代のシミュレーション方法
食洗機のランニングコストが気になる方も多いはずです。目安として、食洗機1回あたりの電気代・水道代は、機種によって差はあるもののおおむね30円前後とされています(出典:[家電関連調査機関名・調査年・調査対象])。手洗いと比較して大幅に負担が増えるわけではないため、購入前には各メーカーの公表資料で消費電力量や使用水量を確認し、家庭の使用頻度に当てはめて試算しておくと安心です。
導入前に確認したい後悔ポイントチェックリスト
食洗機は便利な家電である一方、購入後に「思っていたのと違った」という声も少なくありません。ここでは、よくある後悔パターンと、購入前にセルフチェックしておきたい項目をまとめました。
よくある後悔・失敗パターン
- 容量を確認せずに購入し、フライパンや鍋が入らなかった
- 設置スペースの採寸が甘く、ドアが最後まで開かなかった
- 分岐水栓の取り付けができない蛇口だった
- 稼働音を確認せず、夜間の使用で気になった
- 予洗いがほぼ不要だと思い込み、想定より手間が減らなかった
購入前セルフチェックリスト
- 設置予定スペースの幅・奥行き・高さ・ドア開放時の奥行きを採寸したか
- 普段使う食器・調理器具のサイズが庫内に収まるか確認したか
- 賃貸の場合、工事の可否を管理会社に確認したか
- 蛇口の形状が分岐水栓に対応しているか確認したか
- 稼働音・電気代など日常使用に関わる条件を比較したか
このチェックリストは、これまで紹介した設置条件や機能面のポイントを購入直前に総ざらいするためのものです。1つでも当てはまらない項目があれば、購入前にもう一度採寸や仕様確認を行うことで、導入後のミスマッチを大きく減らすことができます。
食洗機の寿命とお手入れの目安
食洗機は決して安い買い物ではないため、どのくらい使い続けられるのかも気になるポイントです。長く使うための目安を確認しておきましょう。
ビルトイン式・卓上型それぞれの耐用年数
食洗機の寿命の目安は、ビルトイン式で10年程度、卓上型で5〜7年程度とされています(出典:[家電関連調査機関名・調査年・調査対象])。修理や部品交換にかかる費用の相場は、ビルトイン式で1万〜5万円程度、卓上型で1万〜4万円程度とされています(出典:[家電関連調査機関名・調査年・調査対象])。使用頻度やお手入れ状況によって前後するため、あくまで目安として参考にしてください。
長持ちさせるお手入れのコツ
残さいフィルターはこまめに掃除し、庫内に汚れをためないようにしましょう。また、メーカーが指定する容量や食器の入れ方を守ることも、故障を防ぐうえで大切なポイントです。定期的に空運転や庫内洗浄コースを使うことで、庫内を清潔に保ちながら長く使い続けやすくなります。
食洗機選びに関するよくある質問
食洗機は本当に電気代がかかりますか?
機種や使用頻度によりますが、1回あたりの電気代・水道代はおおむね30円前後が目安とされています(出典:[家電関連調査機関名・調査年・調査対象])。手洗いと比べて大幅に負担が増えるわけではないため、購入前にメーカーの公表資料で消費電力量を確認しておくと安心です。
賃貸住宅でも食洗機は設置できますか?
工事が不要な卓上型のタンク式であれば、賃貸住宅でも導入しやすい傾向があります。分岐水栓式やビルトイン式を検討する場合は、事前に管理会社や家主への確認が必要です。
食洗機に入れられない食器はありますか?
耐熱性の低いデリケートな食器や調理器具は、食洗機の使用に向かない場合があります。低温コースが用意されている機種もあるため、購入前に対応可否を確認しておきましょう。
食洗機を使えば予洗いは不要になりますか?
機種によって差はありますが、多くの場合、簡単に汚れを落とす程度の予洗いがあった方が仕上がりは安定します。予洗い不要をうたう機種もあるため、気になる場合は事前に仕様を確認しましょう。
卓上型からビルトイン式への買い替えはできますか?
卓上型からビルトイン式へ切り替える場合は、新たに設置工事が必要になります。将来的な買い替えを検討している場合は、キッチンのリフォーム計画とあわせて考えておくとスムーズです。
まとめ
食洗機選びは、まず設置スペースや工事の可否といった前提条件を確認し、そのうえでビルトイン式と卓上型のどちらが自分の暮らしに合うかを比較することが大切です。給水方式や乾燥機能、お手入れのしやすさといった機能面のポイントに加え、後悔しやすいポイントをチェックリストで振り返っておけば、購入後のミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。
まずは設置予定スペースの採寸から始めてみましょう。気になった項目はメモに残しておくと、実際に機種を比較する際に役立ちます。この記事が参考になったと感じたら、家族や友人と情報を共有してみてください。
